《日本文學(xué)簡(jiǎn)史（第二版）》課件-14、現(xiàn)代文學(xué)-戰(zhàn)后文學(xué)（一）

戦後文學(xué)

“戦後派”のメンバーは「近代文學(xué)」の同人平野謙(ひらのけん)?本多秋五(ほんだしゅうご)、荒正人(あらまさと)、小田切秀雄(おだぎりひでお)、埴谷雄高(はにやゆたか)、山室靜(やまむろしずか)、佐々木基一(ささききいち)などの評(píng)論家を含めて、野間宏、梅崎春生、中村真一郎、椎名麟三(しいなりんぞう)、武田泰淳(たけだたいじゅん)、大岡昇平、安部公房、堀田善衛(wèi)(ほったよしえ)、三島由紀(jì)夫等がいる。

戦後文學(xué)戦後による舊秩序の崩壊と価値の転換は既成の文學(xué)とまったく異質(zhì)の新しい文學(xué)を創(chuàng)造せずにはおかなかった。その第一歩は昭和二十一年一月から「近代文學(xué)」の七人の同人は自己の主體に即した新しい近代的文學(xué)の基準(zhǔn)を探求するところから、戦後の批評(píng)活動(dòng)を始めたことである。

戦後文學(xué)それと同時(shí)に、ほぼ同じ基盤(pán)に立って野間広が『暗い絵』を、中村真一郎が『死の影の下に』を、梅崎春生が『桜島』を書(shū)き、翌年椎名麟三が『深夜の酒宴』を、武田泰淳が『蝮(まむし)のすゑ』を発表した。

戦後文學(xué)彼らの作品は既成の素樸なリアリズムとも、新劇作とも、戦前のプロレタリア文學(xué)運(yùn)動(dòng)の流れを汲む民主主義文學(xué)とも違っているから、“第一次戦後派”と呼ばれる。さらに昭和二十三年、大岡昇平が『俘虜記』を、二十四年に三島由紀(jì)夫が『仮面の告白』を、昭和二十六年に安部公房が『壁―S·カルマ氏の犯罪』を、堀田善衛(wèi)が『広場(chǎng)の孤獨(dú)』を発表した。

戦後文學(xué)これらの作品は先に言った“第一次戦後派”が切りひらいた道の延長(zhǎng)線に生まれたものである。こういう點(diǎn)で、彼らも“戦後派”であり、時(shí)期が“第一次戦後派”よりやや遅れていたので“第二次戦後派”と呼ばれる。

戦後文學(xué)戦後派文學(xué)に見(jiàn)られる共通な特徴を指摘すると、第一に自然主義、私小説の伝統(tǒng)からの決別である。第二に観念性である。第三に実存的傾向である。第四に、主題が世界と人間の本質(zhì)にかかわる一般的問(wèn)題を追及するものとなったため、作品の題材は拡大し、そして著しく批判的性格を帯びるようになった

無(wú)頼派

無(wú)頼派文學(xué)の成立無(wú)頼派は戦後的な新しい文學(xué)の作者として注目された一群の作家のことを指して言う。戦前の昭和十年ごろ既に文壇に登場(chǎng)した太宰治、坂口安吾、石川淳、織田作之助、伊藤整などはこの流派の主な作家である。

無(wú)頼派

「無(wú)頼派」は新戯作派とも呼ばれる。実は「新戯作派」という呼ばれ方が「無(wú)頼派」より早かった?！笩o(wú)頼派」にしても「新戯作派」にしても、それぞれ彼らの文學(xué)の実態(tài)に即してつけられた名前である。

無(wú)頼派

今では、「無(wú)頼派」という稱呼は流行っているし、そして彼らの文學(xué)をも代表することができる。昭和二十年八月十五日から、戦後という時(shí)代が始まった。敗戦直後の混亂、混沌の中で、主流派、正統(tǒng)派として形成されつつある勢(shì)力があって、その勢(shì)力に対して反抗し抵抗し闘爭(zhēng)するのは無(wú)頼派なのである。

無(wú)頼派

無(wú)頼派（リベルタン）というのはフランスから來(lái)た言葉であり、フランスの十七世紀(jì)ごろの、自由思想を謳歌してずいぶん暴れまわった人のことを指して言う。その自由思想は即ち反抗精神、破壊思想であり、圧制や束縛のリアクションとしてそれらと同時(shí)に発生し闘爭(zhēng)すべき性質(zhì)の思想である。

無(wú)頼派

十七世紀(jì)フランスのリベルタンはキリスト教の権威、教條主義に反逆し抵抗した思想家たち、文學(xué)者たちである。その闘爭(zhēng)の結(jié)果、彼らはルネッサンス思想を啓蒙思想へと発展させた。また彼らは反道徳、放蕩の言動(dòng)に赴くことになった。彼らの性質(zhì)をくくって言えば、「無(wú)頼」、「放縦」、「獨(dú)立不羈」というようなものである。

無(wú)頼派

無(wú)頼派（リベルタン）文學(xué)の実質(zhì)はつまり明治?大正期に完成した近代文學(xué)の主流派?正統(tǒng)派なるものを否定したものである。それら既成文學(xué)（自然主義以來(lái)の私小説が中心であるが、漱石文學(xué)なども含めて）は自らの本當(dāng)に欲求する本心を見(jiàn)定めて苦悩に飛び込み、自己破壊を行うという健全なる魂?執(zhí)拗なる自己探求というものはなかったからである。

無(wú)頼派

日本の既成文學(xué)は近世日本の大衆(zhòng)娯楽読み物としての戯作文學(xué)を否定したが、無(wú)頼派はまた既成文學(xué)を否定しようとした。ここから無(wú)頼派の反既成の批判精神が窺われる。

無(wú)頼派

無(wú)頼派は新日本文學(xué)會(huì)に次いで形成された文學(xué)流派である。この流派は文學(xué)団體も機(jī)関誌もない?！笩o(wú)頼派」と呼ばれたのもは彼らの文學(xué)の主張と実質(zhì)によってである。太宰治が自ら「無(wú)頼派」と名乗ったのも後ほど文學(xué)評(píng)論家たちが彼らを無(wú)頼派と呼んだ要因になろう。

無(wú)頼派

太宰治の文學(xué)太宰治（1909－1948）の本名は津島修治(つしましゅうじ)という。青森県北津軽郡のある大地主の家に生まれたことは彼の文學(xué)と生涯に決定的な影響を與えた。母が病弱であったため、乳母に育てられ、早熟で異常なほどに感受性の鋭い子供として成長(zhǎng)した。

無(wú)頼派

太宰治は大正十二年県立青森中學(xué)に入學(xué)し、大正十四年（中學(xué)三年の頃）密かに作者を志して、習(xí)作を発表した。昭和二年弘前高校に入學(xué)し、芥川龍之介の自殺から強(qiáng)い衝撃を受けた。昭和五年?yáng)|大仏文科に入學(xué)し、多年敬愛(ài)していた井伏鱒二に會(huì)い、その後長(zhǎng)く師事した。

無(wú)頼派

この頃から左翼運(yùn)動(dòng)に関係するようになったが、その重大な意味は左翼運(yùn)動(dòng)に入ったことではなく、そこから脫落したことであり、生涯その罪悪意識(shí)を保ち続けていた點(diǎn)である。昭和五年の秋、弘前高校時(shí)代に知り合って愛(ài)情を深めた青森の蕓妓小山初代を東京に呼び寄せたため、「すべての肉親を仰天させた」。

無(wú)頼派

さらに同じ年十一月銀座裏のバーの女と江の島で投身自殺をはかり、彼だけが漁船に救われた。このことを彼は『道化(どうけ)の華』、『虛構(gòu)の春』、『狂言(きょうげん)の神』の三つの作品で取り扱っていた。

無(wú)頼派

昭和九年『葉』『猿面冠者(さるめんかじゃ)』『彼は昔の彼ならず』などを発表し、昭和十年「都新聞」の入社試験に落ち鎌倉(cāng)の山で縊死を図って失敗した。続いて盲腸炎で入院したが、鎮(zhèn)痛のために用いたパビナールのため後々まで中毒に悩むことになった。

無(wú)頼派

同じ年彼は『逆行』を発表し、そしてこれによって第一回芥川賞の次席となった。芥川賞を獲得したのは石川達(dá)三の『蒼?！护扦ⅳ搿！耗嫘小护切逻M(jìn)作家としての地位を固めた太宰治は経験の生々しさのため従來(lái)の客観描寫(xiě)を主とする小説形式のほかに踏み出して獨(dú)白、告白の方法で小説を書(shū)き、當(dāng)時(shí)の文壇に新鮮感を與えた。

無(wú)頼派

昭和十一年太宰治の処女作品集『晩年』は第二回芥川賞の候補(bǔ)となったが、殘念なことに今回彼はまた芥川賞の入賞を逸してしまった。その後太宰治はおおいに落膽し、そして井伏の勧めでパビナ－ル中毒癥を根治するために入院した。昭和十二年『虛構(gòu)の彷徨』『二十世紀(jì)旗手』を刊行し、小山初代と水上溫泉で睡眠薬で自殺を企てたが、未遂で終わった。

無(wú)頼派

東京に帰った後小山初代と別れた。昭和十四年彼は『姥捨(うばす)て』、『満願(yuàn)(まんがん)』を発表し、そして井伏の媒酌で石原美知子と結(jié)婚した。結(jié)婚後の太宰治は生活的に最も平靜な時(shí)期に入り、作品にも裝われた道化の賑やかな姿を消し、ゆとりのある飄逸味が溢れていた。

無(wú)頼派

この時(shí)期に書(shū)いた作品は主に『富嶽(ふがく)百景』『女生徒』『黃金風(fēng)景』『懶惰(らんだ)の歌留多(かるた)』、『駆け込み訴え』『女の決闘』『走れメロス』などがある。

無(wú)頼派

ここで注目すべきことは彼の文學(xué)が根本的には愛(ài)情の歌であると見(jiàn)られるが、多くの場(chǎng)合、愛(ài)情の中にむしろエゴイズムを、憎悪の中にむしろ愛(ài)情を発見(jiàn)するという性格のものであった。

無(wú)頼派

昭和十六年から昭和二十年にかけて太宰治は主に歴史小説を書(shū)いた。これは戦爭(zhēng)中彼の精神の異常をそのまま作品に納入することを許さなかったからである。この時(shí)期の主な作品は『東京八景』『新ハムレット』『千代女』、『正義と微笑』、『右大臣実朝』『津軽』、『新釈諸國(guó)噺(しょこくばなし)』『惜別』『御伽草子』である。

無(wú)頼派

『惜別』は防空壕に出入りしながら書(shū)かれたものであり、醫(yī)學(xué)を志して來(lái)日した若き日の魯迅が文蕓に自らの天職を見(jiàn)出すまでの思想的苦悩と変転を描いたものである。太宰治のような戦時(shí)中でも健筆を振っていた作家は日本では稀であろう。

無(wú)頼派

敗戦後、太宰治は彼の晩期創(chuàng)作に入った。この時(shí)、彼の文學(xué)が放っている怪しく生々しい光芒は誰(shuí)の目にも鮮明に映らずにはいられなかった?，F(xiàn)代の危機(jī)意識(shí)に出発した彼の文學(xué)は敗戦後の人々の胸にいや応なしに強(qiáng)い現(xiàn)実感を伴って訴えてきたのである。

無(wú)頼派

敗戦間もなく『バンドラの箱』を発表し、それから『苦悩の年鑑』『十五年間』、戯曲『冬の花火』『春の枯れ葉』『ヴィヨンの妻』などを続々と発表した。昭和二十二年大作『斜陽(yáng)』を発表してから、大きな反響を巻き起こし、彼は流行作家としての栄光と若い読者の賛美に包まれた。

無(wú)頼派

昭和二十三年彼は『桜桃(おうとう)』と『人間失格』と書(shū)いてから、過(guò)労と飲酒のため體を害していた。同じ年の六月彼は『朝日新聞』に連載予定の『グッド?バイ』の草稿、妻への遺書(shū)などを殘したまま戦爭(zhēng)未亡人山崎富栄と共に玉川上水(たまがわじょうすい)に入水自殺した。その時(shí)は彼が僅か三十九歳であった。

梅崎春生と『桜島』

梅崎春生（1915－1965）は福岡市に生まれ、父が陸軍士官學(xué)校出身の歩兵少佐である。春生は五男兄弟の次男である。昭和十一年?yáng)|京大學(xué)國(guó)文科に入學(xué)した。昭和十四年「早稲田文學(xué)」の「新人創(chuàng)作特集號(hào)」に『風(fēng)宴(ふうえん)』を発表した。

梅崎春生と『桜島』當(dāng)時(shí)の軍國(guó)主義の政治情勢(shì)と作家自體の動(dòng)揺を感じつつあった作家の化身である＜私＞が民衆(zhòng)運(yùn)動(dòng)から脫落の過(guò)去を忘れようとして頽廃の淵に陥りかけながら、社會(huì)的條件にうちひしがれ、それだけが良心の最大限度である生活を如実に描いた。

梅崎春生と『桜島』昭和十五年、東大を卒業(yè)して東京市教育局研究所の雇員となった。十九年に軍隊(duì)に徴用され、佐世保の海軍団に入って、暗號(hào)特技兵となった。兵隊(duì)の身分では辛いというので、下士官教育を受け二等兵曹になり、敗戦まで九州の陸上基地を転々とした。

梅崎春生と『桜島』このときの経験をもとに、昭和二十年十二月出世作『桜島』を書(shū)き、翌二十一年雑誌「素直」に掲載した。これを戦後文學(xué)·戦爭(zhēng)文學(xué)の代表作の一つに數(shù)えられる。

野間宏

野間宏（1915－1991）は神戸市の出身で、父が電気技師であった。幼少時(shí)代、父の勤務(wù)の関係で橫浜、津山と転住し、西宮に落ち著いた。父は在家仏教の一派の教祖であって貧者の間で布教していた。野間宏は父の宗門(mén)の後継者として五歳の時(shí)から宗教的修業(yè)をつまされ、地獄絵の修羅に仏教の罰のおそろしさを身にしみて感じた。

野間宏大正十四年、野間宏が十才の時(shí)、父を失って以後はもっぱら母の庇護(hù)によって昭和二年大阪府立北野中學(xué)に入學(xué)した。昭和二、三年から夏目漱石、芥川龍之介などの作品を読み、とくに谷崎潤(rùn)一郎の作品を愛(ài)読した。

野間宏かたわら正岡子規(guī)の影響の下に俳句、短歌を作ったが次第に詩(shī)を書(shū)き始め、漠然と文學(xué)者になろうという考えは芽生えた。昭和七年、高校に入り、その頃サンポリズムの詩(shī)人竹內(nèi)藤太郎との出會(huì)いによって文學(xué)に開(kāi)眼した。

野間宏またバルザック、フローベール、ドストエフスキー、ジョイス、プルースト、ジードの影響を受け、さらに昭和九年マルクス主義と運(yùn)動(dòng)に関心を持つようになった。昭和十年京都大學(xué)仏文科に入學(xué)し、京大學(xué)生運(yùn)動(dòng)の中心的メンバーや阪神地方の労働者の政治グループとも結(jié)ばれた。

野間宏昭和十三年に大學(xué)を野間宏卒業(yè)した野間宏は大阪市役所社會(huì)部に入り、部落関係の仕事を擔(dān)當(dāng)した。部落の人との接觸は戦時(shí)下の重圧から彼を解放した。昭和十六年に戦爭(zhēng)拡大の関係で野間は補(bǔ)充兵として戦場(chǎng)に赴いた。十七年帰還後、翌年思想犯として逮捕され、大阪陸軍刑務(wù)所に入所した。

野間宏その年の暮れに出所して、監(jiān)視つきで兵役にもどった。翌年召集解除になったが、刑余者のため市役所に帰還できず、軍需會(huì)社で働いた。同年富士光子と結(jié)婚した。

野間宏敗戦後野間は直ちに『暗い絵』の執(zhí)筆に著手し、翌二十一年「黃蜂(きばち)」に発表した。以後続いて登場(chǎng)した梅崎春生?椎名麟三らのいわゆる第一次戦後派の先頭を切って戦後文學(xué)の第一歩を印した。その執(zhí)拗に迫る特異な文體と主題の発見(jiàn)はかつて日本文學(xué)には無(wú)かった斬新さを示し、一躍注目された。

野間宏その後『二つの肉體』、『地獄篇第二十八歌』、『哀れな歓楽』、『顔の中の赤い月』を経て、『崩壊感覚』に至る中、短篇において、人間のエゴイズムの醜悪さを戦爭(zhēng)が人間內(nèi)部に與えた傷痕と見(jiàn)て、そこからの脫卻の方途を模索し続け、ジョイスやプルーストの方法に學(xué)び、人間の意識(shí)の精密な追求こそ「時(shí)代の弾圧と肉體の抑圧によって自己の中にとじこめられた自分の意識(shí)內(nèi)容を解放する方法」だと考えた。

野間宏また、これらの中、短篇において戦爭(zhēng)下の體験が刻印したエゴイズムと人間崩壊の主題がそれぞれ極めて微視的に拡大され、過(guò)去の日本文學(xué)の自然主義、心理主義の諸傾向とプロレタリア文學(xué)の社會(huì)性との止揚(yáng)を踏まえて、

野間宏まさに前人未踏ともいうべき文學(xué)的境地を志向している。その妥協(xié)のない技法上の達(dá)成は昭和二十三年に発表した『崩解感覚』において最高度に示された。野間宏昭和二十一年に野間宏は日本共産黨に入黨し、新日本文學(xué)會(huì)にも入會(huì)した。翌年「近代文學(xué)」、「総合文化」の同人に參加し、戦後蕓術(shù)運(yùn)動(dòng)の推進(jìn)者の主な一メンバーとなった。しかし、以上の諸作品は共産黨、民主主義運(yùn)動(dòng)の主流からはその近代主義的傾向を批判された。

野間宏昭和二十三年より翌年末にかけて明治大學(xué)文學(xué)部フランス文學(xué)科講師としてヴァレリーを講じ、この間『暗い絵』に続いて戦爭(zhēng)下における知識(shí)人の自己形成の道を究めて多元的かつ全面的に追求しようとする野心的な長(zhǎng)編『青年の環(huán)』が書(shū)き継がれていった。

野間宏昭和二十五年冒頭のコミンフォルムによる日共批判派は日共の分裂をもたらし、その影響は新日本文學(xué)會(huì)にも及び、黨の主流文學(xué)者によって「人民文學(xué)」が創(chuàng)刊され、野間はその編集に攜わった。

野間宏昭和二十八年発表した『真空地帯』は人間を外側(cè)から的確に浮き彫りにして、陸軍刑務(wù)所內(nèi)の一インテリ兵の目から見(jiàn)た最下層庶民出身の一在監(jiān)兵の姿を描くことによって、日米軍國(guó)主義を批判した作品である。

野間宏好評(píng)を受けたこの長(zhǎng)篇は同じ年毎日出版文學(xué)賞を受賞した。その後株式市場(chǎng)內(nèi)部の大証券対中小証券の葛藤を通じて資本主義體制を內(nèi)部から抉った力作『さいころの空』、壯大な自伝的長(zhǎng)編『わが塔はそこに立つ』、『干潮(かんちょう)のなかで』などの諸短篇を発表し旺盛な想像力を示した。

ほかに未完の長(zhǎng)篇として『時(shí)計(jì)の眼』、『地の翼』の二編もある。

野間宏小説とならんで、蕓術(shù)方法、理論の追求、人生論、政治的、社會(huì)的発言などの多岐にわたってエッセイを発表した。例えば『文學(xué)の探求』、『人生の探求』、『感覚と欲望と物について』。また『黃金の夜明け』という劇曲を書(shū)き、演劇運(yùn)動(dòng)にも関心を示した。昭和三十九年の秋、黨の紀(jì)律違反に問(wèn)われて黨を除名された。

大岡昇平

昭和二十五年『武蔵野夫人』、二十六年『野火』などの秀作が相次いで世に問(wèn)い、そして『野火』によって読売文學(xué)賞を受賞した。昭和二十八年十月渡米し、米國(guó)からさらに渡歐、スタンダールの故地を歴訪した。

大岡昇平この旅行の印象は旅行記『ザルツブルクの小枝』で多彩に語(yǔ)られている。昭和三十四年、戦後になって始めて登場(chǎng)した戦後派の作家の多くとは違って大岡昇平は戦前において既にスタンダールの研究家、翻訳者として知られていた。

大岡昇平大岡昇平文學(xué)の特質(zhì)は次のとおりである。1、実存主義の傾向;２、素樸リアリズムからの意識(shí)的斷絶と新しい方法の模索;３、反政治主義などである。

大岡昇平大岡の文學(xué)作品は上に述べたいくつかを除いて、また長(zhǎng)編小説『酸素』『化粧』『レイテ戦記』『ハムレット日記』『雌花(めすばな)』『花影』と短編小説『サンホセの聖母』『振分髪(ふりわけがみ)』がある。

大岡昇平この他、評(píng)論集『詩(shī)と小説の間』、翻訳スタンダール『変愛(ài)論』『パルムの僧院』などがある?！褐性幸瞾弧弧撼胃琛护胜嗓卧u(píng)伝と回想は彼の文學(xué)精神の源流を語(yǔ)り明かしている。

三島由紀(jì)夫

三島由紀(jì)夫（1925－1970）は小説家、劇作家として日本及び世界各國(guó)の人々に知られている。本名は平岡公威(ひらおかこうい)という三島由紀(jì)夫は東京の生まれで、六歳のとき、學(xué)習(xí)院初等科に入學(xué)し、幼小のときから父方の祖母に愛(ài)されて、中學(xué)入學(xué)の時(shí)までその膝下に育ったのである。

三島由紀(jì)夫その後、三島は學(xué)習(xí)院中?高等科を経て昭和十九年?yáng)|京大學(xué)法學(xué)部法律學(xué)科に進(jìn)んだ。學(xué)習(xí)院中等科在學(xué)中に最初の小説『酸模(さんぼ)』を書(shū)き、學(xué)習(xí)院「輔仁會(huì)雑誌」に掲載された。彼は早くも＜大人の仲間入り＞したのである。

三島由紀(jì)夫昭和十五年、詩(shī)作に耽り、十六年の秋に小説『花ざかりの森』を三島由紀(jì)夫のペンネームで國(guó)文學(xué)雑誌「文蕓文化」に発表した。この小説の創(chuàng)作を機(jī)縁として母校の師である清水文雄と接近し、また彼を介して「文蕓文化」の同人たちと接觸した。日本浪漫派の間接の影響を受けたと見(jiàn)られるが、それは美意識(shí)乃至美學(xué)の領(lǐng)域にのみ止まったのである。

安部公房と『砂の女』

安部公房（1924～1993）は東京に生まれ、父が満州醫(yī)大の醫(yī)者であった。そのため、公房は生後すぐ満州奉天市（今の瀋陽(yáng)市）にわたり、昭和十五年の成城高校入學(xué)まで、同市で暮らした。昭和十八年?yáng)|大醫(yī)學(xué)部に入學(xué)し、十九年診斷書(shū)を偽造して奉天に戻り、この地で終戦を迎えた。

安部公房と『砂の女』昭和二十一年暮れに日本に引き上げ、父がその間に死亡した。中學(xué)後半以降の公房は文學(xué)的な好奇心が旺盛で、活字でさえあれば、古今東西を問(wèn)わず読みふけるという濫読家であった。敗戦後の境遇の激変によって醫(yī)學(xué)よりも文學(xué)に一層興味を持つように変貌し、哲學(xué)書(shū)も耽読し始めた。

安部公房と『砂の女』その文學(xué)活動(dòng)は『無(wú)名詩(shī)人』の出版から始まった。また『経りし道の標(biāo)(しる)べに』などの作品もある。昭和二十三年?yáng)|大醫(yī)學(xué)部を卒業(yè)し、ついに結(jié)婚し、生活は極度に困窮したが、作者志望の決意は固く、あえて聴診器をもたなかった。昭和二十五年『赤い繭』で第二回戦後文學(xué)賞を受賞した。

安部公房と『砂の女』昭和二十六年に書(shū)いた『壁――Ｓ?カルマ氏の犯罪』は第二十五回芥川賞を受賞し、公房は特異の新人として一般の注目をあびた。この作品によって脫出不能を思われるような壁を凝視して、その內(nèi)に逆転の方向を探るという彼の文學(xué)的冒険の基本的方向が打ち出された。

安部公房と『砂の女』その以後の小説作品としては『闖入者(ちんにゅうしゃ)』、『飢餓同盟』、『けものたちは故郷をめざす』、『第四間氷期(だいよんかんひょうき)』、『石の眼』、『砂の女』、『他人の顔』などがある。其の中で『砂の女』は高く評(píng)価されて、読売文學(xué)賞を受賞した作品である。

“第三の新人”の文學(xué)特徴